摩擦抵抗の目安になる 数値「Ｃ．Ｓ．Ｒ．値」 とはどう言うものですか。

バリアフリー新法、正式名称「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」ガイドラインが改訂され、床のすべりについて、評価指標はJIS A 1454に定める床材の滑り性試験によって測定される滑り抵抗係数（C.S.R）を用いる。と記されました。それらに伴い都道府県条例と共に、人が歩行する床面では適正なＣＳＲ値が求められるようになりました。

指針概要では「床の材料及び仕上げは床の使用環境を考慮した上で、高齢者、障害者等が安全かつ円滑に利用できるものとする。」とされ、例えば履物着用の場合の滑りは、日本建築学会の推奨値としては以下の表現で推進が進んでいます。

平らな場所で、敷地内の通路、建築物の出入口、屋内の通路、階段の踏面・踊場、便所・洗面所の床などの場合は　「Ｃ．Ｓ．Ｒ＝０．４以上」とされておりますが、日本建築学会などでは、履物着用か素足かでの使用別でも以下のような推奨値があります。

（１）履物着用の場合の滑り　（履物を履いて動作する床、路面）
①敷地内の道路、建築物の出入り口、屋内の通路、階段の踏面・踊場、便所・洗面所の床　・・・・・　C.S.R＝０．４以上
②傾斜路（傾斜角：θ）　・・・・・　C.S.R−ｓｉｎθ＝０．４以上
③客室の床　・・・・・・・・・　C.S.R＝０．３以上

（２）素足の場合の滑り　（素足で動作し大量の水や石鹸水などがかかる床）
①大浴場、プールサイド、シャワー室、更衣室　・・・・・　C.S.R・Ｂ＝０．７以上
②客室の浴室、シャワー室　　・・・・・・・・　C.S.R・Ｂ＝０．６以上

※「C.S.R・Ｂ」とは濡れた湿潤状態で摩擦抵抗値を言います。

■防滑業振興協会ホームページ
http://www.boukatsu.jp/